2011年11月16日水曜日

Shelter  カートリッジは前進する。 二歩目

マグネットで音は変わる?
日本人はアルニコ好きで知られているが、スピーカーで聴く限りアルニコは、フェライト、ストロンチウム、ネオジム等他の磁石と比較して音響的に良いように感じている。 

カートリッジに於いてはどうなのか? やはりアルニコが良いのだろうか?
この事を確認したいというのが理由の一つで、その事を確かめる為にその1に掲載カートリッジを製作してもらったと云う訳である。正直に言えば、ネオジムが台頭し話題になった頃は、これが一番良いのではと思ったりしていたのでいい加減なものである。そのあたりの事をシェルターの小澤氏に聞いた経緯を纏めると・・。

経 緯 対話を通じて
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ネオジム
まだShelterではネオジムを採用していない頃。小澤氏との会話でそれが話題になった時に、彼が強調したのは”重要な事は、磁性材を利用したオルトフォンタイプでは、マグネットは磁性材が磁気飽和しない様に、磁力を適切にコントロールする事が必要である。単に強ければ良い訳ではなく磁力のコントロールが肝要で、特性はフラットであっても、低音が痩せる傾向がある。ネオジムは磁力が現状の仕様では強すぎる”という事であった。 

サマリウムコバルト
この磁石は強すぎずに結構好きだという事であった。希土類という事で、価格が高価になるという事とネオジムに移行してしまい最近ではあまり目にしなくなったが、一部のカートリッジでは、再評価され採用されている。小澤氏はこれをもっとも評価していた様に記憶している。

アルニコ
磁気抵抗の観点から良いのではないかという問に”良いかも知れない。ただ、希土類マグネットの台頭により、欲しい磁力のマグネットが市場から消えていき入手難である。 またマグネットの選定が即音質の向上に繋がる訳ではなく個々のマグネットの特徴に即してカートリッジの設計を見直す必要がある。”という回答であった。
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その回答を都合よく解釈し”やはりアルニコ”が良いのか?と、アルニコへの執着を持ち続けていたと云う訳である。

磁石の変遷
それから、シェルターでは、サマリウムコバルトを経て、現在はネオジムが採用されている。モデルの変遷では、サマリウムコバルトの501・501mk2・901からネオジムのModel 7000へと到っている。

ネオジムへの変更はシェルターの理念から適切な設計ポイントをクリアーした上で採用したと考えられる。であればこそ、尚更磁石による音の違いを知りたかったという事である。
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- ウィキペディアより抜粋 -
マグネットアルニコ(Shelter 701)
アルミニウム (Al)、ニッケル (Ni)、コバルト (Co) から鋳造された鋳造磁石である。

ネオジムマグネット(Shelter 7000)
ネオジムホウ素を主成分とする希土類磁石(レアアース磁石)の一つ。永久磁石のうちでは最も強力とされている。1984年日本の住友特殊金属(現、日立金属)の佐川眞人らによって発明された。主相はNd2Fe14B

サマリウムコバルト (501・501mk2・901)

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