2011年11月30日水曜日

ケーブルは謎 #2

ヒアリングテスト 
試聴したケーブルの一覧 (先入観を排除するため詳細仕様は不明のまま試聴)
  1. スェーデン 1890’ 絹捲き 単線
  2. ドイツ 1920’ エナメル単線
  3. 米国 ウエスタン ホット1890’ 絹捲き 裸単線 コールド1910’ エナメル単線
  4. スェーデン 1890’ ホット 絹捲き 裸単線  コールド 絹捲きエナメル単線
  5. 米国 ウエスタン 76A 捲き線
  6. 米国 ホット1920’ エナメル単線 コールド1920’ エナメル単線
  7. 米国 ウエスタン インダクター2A
外 観

2011年11月27日日曜日

ケーブルは謎 #1

ケーブルは決して音を出さない。
ケーブルは機器を電気的に接続するインターフェースで、ケーブルは決して音を出さない事は改めて云うまでも無い。その意味で”寡黙なケーブルの持つ個性を把握”し、自分の好みや音楽のジャンルを勘案しながら、ケーブルの選定・選択する作業は楽しみでもあり、終わりのない謎解きのようでもある。 

今では常識ともされる”ケーブルで音が変わる”というアイデアは、今まで多くのアプローチを生み出し、次々に製品が生み出されて来た。現在では、数限り無いほど製品が溢れている。
流れを簡単に纏めてみると・・ 

1.LC-OFC、PC-OCC、μ-メタル、アズキャスト等の結晶構造に着目し開発されたモノ。
2.不純物が信号情報を阻害しているとの観点から、4N・ 6N ・8N と純度を追求したモノ。
3.構造に着目し、絶縁材料に、テフロンを創め、インシュレーションの構造等に着目したモノ。
4.導体構造に着目し、単線、リッツ線、撚り線、異型断面線
5.新規開発の反動からか自然材料に拘った製品。

そういった多くの製品の中で理想のケーブル・最高のケーブルはあるのだろうか?
”これだ!”と合点のいく理想のケーブルが見つかれば良いが、常識的に考えてもある条件で”最高”とされた物が別の状況では異なった評価になる事は良くある事で、個別の装置ごとに条件も異なれば、個人の嗜好も異なる。 各人が良いと思った物が良いという事で、それがある意味、それぞれの理想という事かもしれない。

2011年11月24日木曜日

Ortofon 【オルトフォン】 SPU GTE の不思議#6

ダンパーは必要悪か
大抵のカートリッジにあるダンパーという小さなゴムのようなぷにょぷにょした物体。
これが、実は大変な働きをしている。 

カンチレバーは、保持するためにテンションワイアー端を固定すると、手で持った釣竿のようなもので、外部から一度信号が加わると振動系が持つ固有の振動が収まるまでビヨ~ンと振動してしまう。当然コイルに伝わり出力信号と成ってしまう為、これは非常に”不味い”現象である。
(実際は、針圧というプリロードが掛かっているし、アームの振動モードも重畳するのでまったくの野放図に振動する訳ではない)。

一方、針先から見たカンチレバーはグルーブに沿って漏らさず振幅しなければならないため、出来るだけ振動し易くしなければ為らない。と云う相反する用件をクリアする必要がある。
さて、どうするか?

2011年11月23日水曜日

Shelter  カートリッジは前進する。 四歩目

カンチレバーは釣竿
カンチレバーの材質が何かと云うのは、大いに気になるところである。主たる物を列記すると、
アルミに始まり、ベリリウム、ボロン、カーボンファイバー、ルビー、サファイア、ダイアモンド、
これらを複合して組み合わせた物。音を甘くしているとしてカンチレバーのないモノ。
これに、テーパー、パイプ、無垢、と形体まで加わる。そこに込められた工夫は多種多様を極めて、調べるだけでも新たな発見もあり楽しい。

ところが、最近のカートリッジではカンチレバーの材質はボロンの使用が大半で、マグネットはネオジムを使い、針はファインラインと仕様だけを見ればほとんど差異も無い。

2011年11月20日日曜日

Lowther ラウザー(ローサー) 解体 #3

Lowther  ラウザー(ローサー)の頚木 
ラウザー(ローサー)の特徴として第一に高能率である事が挙げられますが、そのためには
徹底的な物量を投入し限界まで、磁気エネルギーを集中する工夫が施されている。
それは、オーディオマニア憧れの4インチドライバーをも凌ぐほどである。


 JBL 375        
              インピーダンス    : 16Ω
              音圧レベル(新JIS)  : 108dB(1kHz)
              ボイスコイル径    : 10.2cm
              マグネット重量    : 10.8kg
              磁束密度       : 20,500gauss
              奥行          : 13.0cm
              重量          : 11.8kg
              磁束密度       : 225000 maxwell

              *総磁束はJBLは公表しておらずTAD4001のデーターです。
        
Lowther PM-4
              
              インピーダンス    : 8Ω/16Ω
              音圧レベル(新JIS)  : 100dB(1kHz)
              ボイスコイル径    : 3.9cm
              マグネット重量    : 8kg
              磁束密度       : 24,000gauss
              奥行          : 11.5cm
              重量          : 8kg
              磁束密度       : 350000maxwell

実質の磁束密度・総磁束は凌駕している。マグネットサイズもJBLは内磁型でカバーもある事から、Lowther と較べると随分小さい事がわかる。磁気回路が単に強力である事がそのまま高音質である事を意味しないのは勿論であるが、振動系に関しては、慣性の観点からも見過ごせない重要なファクターである。


2011年11月19日土曜日

Shelter  カートリッジは前進する。 三歩目 rev.1

針先は悩ましい!
針先の形状は、トラッキングエラー・周波数特性の向上・カッターヘッドの相似性が追求された。コニカル、楕円、マイクロリッジ、レプリカント、フリッツガイガーなど、微細で一番硬いダイアモンドチップをここまで、加工する執念は今更ながら驚嘆する。

針先の詳細は、リンクさせていただいたアナログレコード再生のページに詳しく書かれているので是非ご覧いただきたい。

さて、現代のカートリッジは特性の重視からか、ファインラインに類する形状が主流である。
複数のカートリッジを持つ事が出来たとしても、レコード毎に最適なモノを選び出す事も現実としては、難しい。ステレオ用と限定したとして針先の最適な形状は、どれなのだろう?

2011年11月16日水曜日

Shelter  カートリッジは前進する。 二歩目

マグネットで音は変わる?
日本人はアルニコ好きで知られているが、スピーカーで聴く限りアルニコは、フェライト、ストロンチウム、ネオジム等他の磁石と比較して音響的に良いように感じている。 

カートリッジに於いてはどうなのか? やはりアルニコが良いのだろうか?
この事を確認したいというのが理由の一つで、その事を確かめる為にその1に掲載カートリッジを製作してもらったと云う訳である。正直に言えば、ネオジムが台頭し話題になった頃は、これが一番良いのではと思ったりしていたのでいい加減なものである。そのあたりの事をシェルターの小澤氏に聞いた経緯を纏めると・・。